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クリニックだより
 

2011年の干支は龍

の漢字が冠せられる生薬はいくつもあります。

竜胆(リンドウの根)、竜骨(古代哺乳動物の化石化した骨)、
竜眼肉:リュウガンの果肉
(果肉は葡萄に似た白く果汁の多いゼリー状で中に大きな種子がある。
この種を竜の目に例えて竜眼の名が付けられた)

この度は、竜骨にしぼって解説しましょう。

「現代はストレス社会」と言われて久しい時間が経過しています。
特に最近、神経をすり減らし疲れ果てて受診される方がよくみえます。
いらつきや神経の高ぶりがあると落ち着いて仕事に打ち込めません。
それどころか無駄にエネルギーを消費し疲れてしまいます。

そんな時に竜骨を配合した漢方処方を服用すると気持ちが落ち着いてきますし、
発散しようとするエネルギーを収斂しエネルギーを貯める事ができます。

 
現代人には必要不可欠な漢方薬の一つです。
余談ですが、この竜骨は中国古代史を解明する上で特筆ものの資料です。

時は清朝末期1899年のこと、清朝の科学院院長であった王氏が持病のマラリアの薬として竜骨を買いにやったところ、袋から取り出した竜骨には文字らしきものが刻まれていました。
後世甲骨文字と呼ばれるものです。
その時たまたま同席していた劉氏と検討したところ、やはり古代文字である事がわかった。
そして薬局を訪ねては竜骨を買い求めるうちに亀甲にも同様の文字が刻み込まれていることが判り、
更に河南省で農民達が掘り出すものだという事も判ったのです。

伝説上の殷王朝が発掘されることに繋がったのです。
竜骨は中国古代史解明の鍵でもあったのです。

                                           参考資料:講談社学術文庫「古代中国」より

 
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